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- こだわり


当社は、豆腐屋ではありません。
豆乳屋です。- 飲む豆乳ではありません。
お豆腐を作るための、豆乳を作っています。 - 大豆を炊き、搾ってできた豆乳に、
にがりを入れるとお豆腐ができます。
- この豆腐になる直前の状態の豆乳を、
飲食店や通販等で販売している会社です。 - 15年前に、惣菜屋として創業し、
豆乳の製造をはじめたのは、10年くらい前のことです。 - よくお客様からは、容貌?から二代目さんですか?
といわれるのですが、まったくの素人からのスタートでした。
- ただ、今から思えば、素人だからこその添加物への疑問、
素人だからこその美味しくて安心なものへの貪欲な欲求が、私の強みだったのだと思います。 - 食品業界のベテランから見れば非常識な素人の挑戦は、
やがて、かの有名な和の料理の鉄人から豆腐作りの指導を依頼されたり、
兵庫県西宮市の学校給食様に「子供が残さない豆腐」作りを
依頼されたりすることにつながっていきます。 - 詳しくは後でご紹介しましょう。

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もともとの創業は、スーパーの惣菜コンサルタントの方が
指導するための惣菜商品を作るというものでした。 - 当時、まったく料理のできないわたしが、先生から教えていただくレシピ通りに
無添加の煮物や酢豚、とんかつ、唐揚げ等を作り、
指導先のスーパーに商品として届けるという仕事です。 - 先生の指導時には、早朝の開店時から閉店までアシスタントとして参加し、
売り場の改善業務や商品開発の勉強に無我夢中で没頭していました。 - そんなある時、九州のスーパーでイベントをしていた豆腐屋さんから、
素人では難しいと言われていた『本にがり豆腐』が誰でも簡単に作れるという話を聞きました。 - お豆腐についての知識も全くなかったのですが、興味津々、見せてもらいました。
- 実際に目の前で、豆乳とにがりを混ぜて、ある機械に入れると
あっという間に出来たてのお豆腐ができるではありませんか!! - ひとくち食べてみると、甘い香りでこれまで食べたことがない美味しさ!
とにかく「感激」のひとことでした。 - すぐに、その豆乳とにがり、そしてその凝固機を大阪へ持ち帰り、
教えられたとおりに豆腐を作り、弊社の若いスタッフたちに食べさせてみました。 - やはり、「これ美味しいですね!!!」と一同感激!
- ただ、この後わたしにとって衝撃のひとことがありました。
「ところで社長、これ何なんですか?」
確かに、お豆腐だと言わずに試食させたんですが、そこまでとは・・・。
ただ、もしかしたら、私も最初にお豆腐だと説明されていなければ、
わからなかったかもしれません。- その時の感動と驚きが、豆乳にたずさわるきっかけとなりました。

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豆乳を作りはじめた当初、少しでも美味しい大豆をと思い、
お豆腐屋さんや大豆問屋さんをたずね回って勧められたのは、
「フクユタカ」という九州の品種でした。 - しかし、様々な種類の大豆を搾ってみると、わたしには、
北海道大豆で作った豆乳が断然甘くて、豆乳臭さも全くなく美味しく感じました。 - それらの豆乳を提案してみたところ、ほとんどの飲食店の
お取引先が選んだのは、やはり北海道の大豆でした。 - それなのに、当時のお豆腐屋さんで扱っておられるところはあまりありませんでした。
- 実は、たんぱく質が多く、少量の大豆でも豆腐を作りやすい
豆乳が搾れる品種が豆腐用としては多く普及していたのです。 - それに対し、北海道大豆は味は抜群に美味しいけれど、
たんぱく質が少ないため、豆腐用に豆乳を搾るには
大量の大豆を使用しなければならず、儲かる豆腐には不向きだったのです。 - ここで素人は、儲かる豆乳よりも美味しい豆乳を作ることを選びました。
- ところが・・・
- 儲からない豆乳を作り始めて一年くらいたった頃、
ある広島の農村部にある道の駅で、手作り豆腐の催事の依頼がありました。 - 当日、できたてのお豆腐を食べたご老人達から
「このお豆腐美味しいけれど、お豆腐じゃない。昔の味じゃない。」
- と言われたのです。
- 日本古来の食べ物「豆腐」。
その味に慣れ親しんだ年配の方々から「昔の味じゃない」と
言われたことがショックで、私なりに必死でその理由を調べてみました。- 実は、大豆はその品種によって味がかなり変わります。
特に、輸入大豆と国産大豆では、豆腐にした時に油分・糖分の点でかなり違いがあります。- 日本での食用としての大豆の流通量は、国産大豆が5%に満たない量です。
そのため、煮豆等での使用を除き、工場で加工されて店頭に並ぶ
ほとんどの豆腐の原料には輸入大豆が使われているのです。- 甘味が少なく、油分の多い輸入大豆豆腐に比べて、
北海道産大豆で作った豆腐は甘味が極めて強く、あまりにもすっきりした味に感じられたはずです。- 昔から食べられてきた豆腐が必ずしも「美味しい豆腐」というわけではなかったのだと思います。

- もう一つ、素人が取り組んだ挑戦が「豆腐の作り方」です。
- 当時、飲食店で出来立て豆腐を作って出すことは難しいとされていました。
なぜなら、豆腐屋さんで豆腐を作るような大きな機械を厨房に置くことはできないからです。
せっかく美味しいお豆腐ができる豆乳があっても高価な機械がなければ美味しい豆腐が作れないなんて・・・ - 飲食店で働く、豆腐つくりに未経験の人たちにも、できたての美味しいお豆腐を、
専門の道具や機器を使わずに作る方法はないかと毎日様々な試作を繰り返しました。 - そんな試行錯誤を繰り返す中で、徐々に豆腐製造のノウハウができあがり、
全国の大手飲食チェーン様とのお取引も広がっていきました。 - 豆乳を作りはじめて一年が経とうとした頃、
某料理の鉄人から豆腐つくりの指導依頼がきました。
和食料理人の頂点のような方からの依頼に何事かと驚いたのを覚えています。 - 新しくお店をだすのにできたてのお豆腐を提供したいので、
お店の調理場と調理器具でお豆腐をつくる方法を教えて欲しいというものでした。 - こだわりの食材を厳選して仕入れておられる方々にも、
店仕込みの豆腐の味が評価されたことに他なりません。 - ほんの十年程前まで、お豆腐はできたものを食べることが当たり前でした。
身体には栄養的に良いことは、漠然と知識としてはあっても、
その作り方、大豆の種類、にがりのこと、お豆腐についての知識や情報がほとんどありませんでした。 - 実は今でもその情報不足は続いています。

5年ほど前に、ある問屋さんを通じて、兵庫の西宮学校給食様から
兵庫県の地元の大豆を使ったお豆腐の依頼がありました。- ここ数年、教育委員会の栄養テーマが
「大豆たんぱく」だそうです。 - これまでに、大豆たんぱくを子供たちに摂ってもらおうと
様々なメニューを考えるのだけどうまくいかないとのことでした。 当社で80gのお豆腐に醤油をつけてお出ししたところ、
低学年の小学生から高校生までペロリとみなさん食べられたそうです。
これまで、味噌汁にいれた冷凍のカット豆腐はみごとにそのまま残されていたようです・・・- 当時、この結果に教育委員会は驚かれました。
ただ、驚いたのは教育委員会だけではなく、わたしもだったんです。 - それは、わたしたちが作ったお豆腐は、なんの変哲もない、
地元の大豆で搾った豆乳ににがりを加えただけのものです。
みなさんも不思議に思いませんか? - 「食育」ということばが注目されています。
- いままで何の疑問もなく食べていたものに、
みんながなにかおかしいと気付きはじめています。
食についての、常識の非常識。こんなことがいろんな場面で起こっています。 - 最初に申し上げましたが、当社は「豆乳屋」です。
何故、「豆乳屋」かといいますと、豆乳ほど日本人にとって誤解されているものはないと感じているからです。 - 日本人にとっての豆乳は、飲料としての豆乳からスタートしました。
その豆乳は、日持ち向上のための高温レトルト殺菌によってタンパク質が変成し、
とても美味しくないとイメージを定着させてしまいました。 - 最近でこそ、技術もすすみ、味も改良されていますが、本来の豆乳ではありません。
- わたしが、九州で豆腐づくりとはじめてであった時の一番の感動は、
実は豆乳の美味しさでした。フレッシュな豆乳の美味しさを伝えたい。 - 昔からあるたべものに無駄はないはずです。
- 神様は、人間に必要な栄養を、美味しく味わえるかたちで、
いろいろな食材を与えてくれているのでは?と最近考えるようになりました。 - 「食育」とは、そういった昔から日本人がなじんできたものの意味を
ひとつひとつ舌と身体を通して理解することではないでしょうか?

- ある民放のアナウンサーの方が弊社の新入社員のひとたちに
お話しいただいたときこのようなことばといただきました。 「ひとを幸せにする一番簡単な方法は、美味しいものを食べさせることです。
だから、食の業界はひとを幸せにする仕事なのです。」- わたしたちのまわりの少しでも多くのひとたちに、あらゆる食の場面を通じて、
健康と笑顔をお届けできる食術の伝道師、そんな会社を目指しています。 「豆乳屋」
寺田 信一















